中国語には、繁体字と簡体字の2種類の漢字がある

中国語には、漢字しかなく、ひらがなやカタカタはありません。

当然のことではありますが、ひらがな、カタカナ、漢字の三種類の文字を使って表現をしている私たち日本人には、想像しがたい部分があるかも知れません。

こうれじゃあ、どうやってコミュニケーションをとっていいか分からないし、
いちいち漢字を書いていたら、時間がかかりますよね?

しかし、中国には2種類の漢字があります。
「繁体字」と「簡体字」です。

簡単に言ってしまうと、「繁体字」が正式な書き方で、「簡体字」が略字のような感じになります。

中国ではもともと繁体字を使っていました。ところが、中国での認識率が低かったため、この対策として繁体字を簡略化して簡体字を作りました(1950年)。

ですから、元々の意味や発音は一緒で、書き方が違うだけです。

例えて言うと、日本人の場合、廣瀬さんや、齋藤さんの感じを書くときに、広瀬さんとか斉藤さんって略して書くことはありませんか? おそらくこの感覚に近いと思います。

特に、郵便や宅急便など荷物の受け取りのサインでは、漢字を崩して書くことが多いそうです。

現在では、中国本土では簡体字を使われることが多く、台湾、香港、マカオなどの地域では繁体字が使われることが多いです。

ただ、中国本土の方も繁体字を読むことが出来ますし、書道やお店の看板などでは繁体字が使われることが多いです。デザイン的な要素もあると思いますが、見る人に厳格な重々しい感覚を抱かせるための演出でもあるそうです。

繁体字と簡体字は同じ意味、発音ではありますが、書き方が大きく違っている漢字もあります。

ですから、もともと繁体字を使っていた人間が簡体字になれるには、2、3ヶ月もあれば十分なのですが、
逆に簡体字を使っていた人間が繁体字を習うには、相当な時間がかかるそうです。

こんな状況なので、最近の中国本土の若者を見てみると、繁体字が読めなくなっている人が多いようです。

仕事で中国に海外出張する場合や、留学するときには、その地域で使われている漢字についても、事前に調査をしておくほうがいいですね。

求人情報を探したり、実際に仕事に応募するときにも、繁体字と簡体字に気をつけて、その文化にあった文字を使いましょう。

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